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#077

島根県石見神楽 大都神楽団

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石見神楽 
大都神楽団

Otsukaguradan
1999年 島根県江津市

島根県西部、石見地方の伝統芸能「石見神楽」。石見神楽の盛んな江津市の神楽団。石見地方だけで130ある神楽団の中でも新しい団体。以前、紹介した面師、惠木さんと衣裳刺繍職人、大畑さんが「石見神楽で新しい表現がしたい」と友人たちと立ち上げた。

大都という名前には、「神楽を舞った場所が大きく都のように発展していくように」との願いが込められている。現在、神社の秋祭り(例大祭)、神楽大会、各種イベントなどで活躍している。

実りの秋。
石見地方は秋祭りの季節を迎え、神楽一色に染まる

石見神楽 奉納神楽の舞台裏
若者たちがつなぐ伝統の舞

これまで、面師衣裳刺繍職人と紹介してきた「石見神楽」を締めくくる~第3弾奉納神楽編~。神々にささげる華やかな舞。その舞台裏で繰り広げられる壮絶な光景。体力の限界まで舞い続けた彼らは立つ事さえ出来ない。なぜ、彼らは石見神楽に魅了されるのか?

若者たちの神楽にかける情熱、伝統を受け継ぐ誇り…、奉納神楽の裏側に迫る。

重い衣装と面を纏っての舞は、
舞子の体力を容赦なく奪う

郷土に根付いた秋祭り「奉納神楽」

石見神楽の起源は定かではないが、室町時代後期には行われていたと伝えられている。元々は、五穀豊穣を祈願し神々に捧げる儀式として神職によって行われていたが、明治政府が「神職による舞を禁止」した事を機に土地の人々に受け継がれた。

秋、秋祭りの季節を迎えた石見地方は神楽一色に染まり、夜を徹し神々に神楽が奉納される。

石見神楽を象徴する演目、「八岐大蛇」

伝統の舞を受け継ぐ若者たち

石見神楽の特徴の一つに絢爛豪華な衣裳がある。しかし、時に重さが30kgにもなる。

その重い衣裳を着て、一演目1時間にもなる激しい舞を舞い続けるのは、体力の限界を越える。舞い終えた彼らは、肩で呼吸をし、脚の感覚がなくなり立つ事さえ出来ない。

ある若者は言った。「舞っている間は、つらいより楽しい」。確かに、舞台の上ではつらい素振りは見せることはない。

「自分たちが楽しんでこそ、神様を楽しませることが出来る」。神に捧げる伝統の舞は、こうした若者たちによって受け継がれてきた。

華やかな舞の裏には、神楽を本気で楽しむ、誇り高き若者がいることを決して忘れてはならない。

取材を終えて

石見神楽は「神話」を題材にした演目が多い。しかし、そこには先人たちの教えが隠されている事を初めて知った。「鍾馗」は無病息災、「人輪(塵輪)」は台風、「八岐大蛇」は洪水。

正直、石見神楽の見方が変わり、楽しみ方が増えた。そして、何より若者たちの神楽に対する情熱には驚かされた。

舞台では見ることの出来ない舞台裏での姿は、アスリートを想像させ、まるで運動部のようだった。

一演目ごとに感動させられ、知らず知らずのうちに彼らを応援していた。伝統を受け継ぐ若者たちの汗は、石見神楽の財産であると感じさせられた。

みなさんも石見神楽を見る機会があったら、一味違った楽しみ方を見つけるのもいいかもしれません。

石見神楽

石見神楽

石見神楽は、島根県西部の石見地方に伝わる伝統芸能。

五穀豊穣に感謝し、神職による神事だったが、明治政府から神職の演舞が禁止されると、土地の人々に受け継がれ、民俗芸能として根付いていった。

その起源は定かではないが、一説には室町時代には原型が出来あがっていたと伝えられている。早いテンポの囃子、勇壮な舞、豪華絢爛な衣装が特徴。

石見神楽面や大蛇で使用する蛇胴は、世界遺産「石州半紙」で作られている。

スケールの大きさとダイナミックな動きは、他に例を見ない。

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