指先から生まれる「美」。
竹と和紙で雅な世界観を創造していく京都の和傘職人。
幅1ミリメートルにも満たない金箔を操り
像を装飾していく截金師。
掌の感覚だけで
原石をデザインしていく
甲州水晶貴石細工職人。
完成した作品には個の感性に満ち溢れていた。
若き職人たちが作り上げた「日本の美」はこれからも多くの人を魅了していくだろう。
先人たちが築き代々受け継がれてきた職人たちの「技」。
京都の弓師 二十二代目 柴田勘十郎。
「技」を受け継ぐことの難しさ、重圧、そして誇り。
地元で愛され続ける工芸品「駿河竹千筋細工」。
丸ひごを使用する伝統の「技」を次代へと繋ぐために。
数ミリの世界で行われる伊勢型紙伝統の「技」。
極めて繊細な手仕事が日本の様々な伝統を支え続けている。
「日本の技」は、若き職人たちが受け継ぎ、
そして次代へと繋いでいく。確実に。彼らの想いと一緒に。
古の時代から受け継がれてきた
どこか懐かしい「音」。最後の蛭谷和紙職人が紙漉きを始めた。
水を操る激しく時に優しい「音」が、山間の小さな集落に染み込んでいく。
鋸を挽く力強い「音」、鉋掛けのスピード感ある「音」。
戸を開け閉めする繊細な「音」。たんす職人の手は、桐との対話を続ける。
京都の能装束 織師たちが守り続けてきた、歴史と伝統。
ジャカード織りが奏でるリズミカルな「音」が、西陣の街を惹き立てる。
彼らが奏でる「音」を聞く。
心に響き、身体に染み渡り、訪れた者を時間旅行に誘う。
仕事場に満ち溢れる先人たちの想いが、彼らを優れた奏者へと成長させている。